一室に埃を被った帳面がある。
しかしところどころ埃がぬぐわれており、最近人が触った様子があった。


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賀正の挨拶をして早五ヶ月。
今年も宜しく御願い申し上げ……などと書いておきながら、早々と半年が過ぎようとしている。
そろそろ動き出すべきだろう……

……そういえば住居を引っ越した。
イシュリルという仁の家に転がり込んだが、中々面白い相手である。
ロードなどという女子もいたが、賑やかで良さそうだ。
早速ムロマチに隠棲していた頃の座布団と畳を持ち込み、自分の部屋を作っておいた。
……この日記帳ももっていかねばなるまい。

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とある大農場より。

 合同


あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もよろしくお願いいたします。

 合同


残すところ後数時間。
平成二十一年も今日で終わり。
色々と動きの激しい年でした。
新年も、一月から動きの激しい月になることが予想されます。
それでは、よいお年を。

 東雲の日記


先日のことであるが、アムアムが収穫出来た。
丁度クリスマスなる行事の真っ最中だった為、少しばかり加工して売り払う。
とはいえ、次の農作業を決めておらぬ。一体どうすべきかな。


冬至から一週間ほど放ったらかしていたわけだが、特別書くことが会った訳でもない。
覚書とするのもよいのだが、どちらかといえば俺の心がけとなるしな。
忍びの記述など、あまり他人に見せてよいわけでもない。
……はて、そういえば、何故かこれを見られている感覚があるのだが、これも魔術という奴か。
侮れぬな、魔術。

 東雲の日記

本日は冬至である。幸い市場で柚子を見かけたため、風呂場に柚子などを浮かべた。
客人故に風呂を頂戴するのは最後となろうが……はて、ところで狐も湯に入るのだろうか。



そろそろアムアムが収穫の時期を迎える。
とはいえ、今回は配る相手がすぐさま見つかるという訳でもないので、ゆったりとギルドなどで売ろうと思う。
諸事情あって金の金策に走り回る昨今なので、丁度よいだろう。
算盤を弾くような日々だが、これも世知辛い世の定めか。


算盤といえば、先日算盤頭の武将について思い浮かべたが……なんでも御頭が言うには
『毘沙門天の加護を受けた軍神がかつて居た。だが、関聖帝君の加護を受けたという武将にはついぞ出会わなんだ。……出会うのは関聖帝君の発明品を扱うものばかりよ』
などと言っていたが……なんでも、算盤というのはその関聖帝君が発明したものらしい。
このネバーランドで算盤というものは誰が発明したのだろうか？
今は魔法力とやらで何でもかんでも動く時代のようだが、俺は未だキョウの山中より意識が抜け出せずにいる。