東雲の日記

我が家ではオーボーとアムアムを植えている。
大体来年の如月……いや、遅くとも卯月までには少々まとまった金を必要とするため、オーボーを植えている。
アムアムに関しては農作業の知恵をつけるためと、近所づきあいという奴だ。
とはいえ、そろそろめぼしい人間にも配り終えたので、次からはこれもオーボーを植えるかもしれない。
ウルルとやらもいいそうなのだが、どうやら世界的需要はオーボーにあるようだ……

さて、明日は冬至である。農作業をしていてすっかり忘れたが、この世界でも柚子はよく植えられているのだろうか。
食材としてはあがるようだから、あるとは思うが……世話になっている事だし、姫神さんや空耶さんにゆず風呂などを馳走するのもよいだろう。
明日あたり、市場を除くとしよう。

 東雲の日記

今週よりまたも中継地の任が始まる。
またも、などとは書き綴っているが、別段これに悪印象をいだいているという訳ではない。
そういえば無税期間とやらが始まったようだ。
税がないというのは大層身入りがよくなる。
国庫の計算の賜物というものだろうか？
あいにくと算盤勘定には疎いのでわからぬところだ……

ソロバンといえば、御頭が元の世界にて算盤頭などという武将の話をしていたことがあった。
その時はなんとも腰抜けの武将と思ったものだが、山中より抜け出し、算盤勘定の難しさを知ると、馬鹿には出来ぬものだと思い始める。
経済戦争なる言葉が、御頭のいた時代より数百年後に出来上がるらしい。
異界とネバーランドの時代の流れが違うのか、少々気味が悪いが……御頭はそれらの情報に触れぬようにしていたらしい。
……気持ちはわかるような気がする。

 　東雲の日記

釣りの祭りが終わった。
最後の最後に王手をかけたが、無様な結果となってしまった。
先祖に漁師が居らぬと再確認しただけの結果であったが、そもそもあれは魚なのであろうか。
わからぬことが多いのだが……いや、どうしたものかな。




以下中の人


破壊神再降臨。自宅では水槽のライト点灯時間が決められているため、それにあわせて電気をつけるタイミングまでは電灯をつけないことにしているのだが、本日は郵便物が届いたために急遽電灯をつけることに。

ピン、ポーン

「はいはーい」（カチャ、ブチッ）
（……ブチッ？）

みれば手元にあるのは蛍光灯にくくりつけられた紐。
そして千切れた先。
慌てて郵便物だけ受け取って確認すると、ものの見事に千切れた蛍光灯の紐……おいおい、勘弁してくれ。



後、折り込みに関しての重大なこと。
色々と考えた末、東雲の忍者という職を辞めることにした。理由に関しては中で。

ユオさんのところよりバトンを拾ってきた。
以下折り込みの中にて。

「デザイン教えてくださいバトン」

 東雲の日記


（この日記は回想という形で書かれている）

演習が始まっている。
あの時、俺は実戦経験の未熟さをこれでもかと思い知らされた。
何よりシェードとやらの魔法だ。
中央部では恐ろしいまでの地獄絵図が展開されていたと聞くが、まずは目に見たものを知らねばなるまい。
……成程確かに、これでは戦忍びなど発達しようはずがないだろう。
手裏剣も礫も役に立つはずがない。
……暗殺者か。魔法を覚える必要があるだろうが……使いこなせぬだろうな。